教育研究発表会にて,奈須先生にご講演いただきました

10月17日(木)の教育研究発表会では,上智大学総合人間科学部教育学科の奈須正裕先生にご講演いただきました。また,静岡大学大学院の村山功先生と本校研修部長も参加してパネルディスカッションを行いました。奈須先生からは,「教科等の見方・考え方」をどのように捉えるべきかについて,本校の実践と絡めてお話をいただきました。

・コンピテンシーとは状況における「有能さ」を指し,子どもたちのパフォーマンスとして現れる。「○○力」が子どもたちの中に所有されているわけではない。その意味では,附属静岡中学校の「授業で育みたいふるまい」という観点から授業づくりを進めることは,適切なアプローチと言える

・子どもたちが「教科ならではの文化」を味わっている姿がすばらしい。その文化の味わい方に対して,子どもたちが自覚的になり,他の文脈でも自在に使えるようになれるように教師がかかわることが大事である。そのためには,授業で扱う内容をイグザンプルとして捉え,その内容でどのような見方・考え方を働かせているのかに,教師が自覚的であることが必要である

等のお話をいただきました。

本校の研究が,新学習指導要領の方向性と軌を一にし,その具現化に寄与しているとお話しくださり,身の引き締まる思いです。子どもたちが自律的な問題解決者となるために,見方・考え方を自在に働かせることができるようになることまで含めて,授業づくりや教育課程づくりに取り組むべきであるとのご示唆をいただきました。今後も,研究に邁進していきます。