理科 令和5年度 実践報告

令和5年度、理科部では「問いを見出す授業過程~主体的に学習に取り組む態度の育成をめざして~」という研究テーマを定めて実践しました。

問いを立てる主体は教師側にある場合が多いのではないでしょうか。もちろん、授業にねらいがある以上、教師が最初の問いを与えるのは自然です。しかし、生徒はその問いについて十分に検討する機会が与えられないまま授業が展開されることが多く見られます。そこで、本校理科部では『学習者自身が「問いの見出し」に積極的に関与することで問題解決の動機が高まり、さらに主体的に学習に取り組む態度が向上し、より深い学びへと繋がるのではないか』と仮説を立て、下記の実践を行いました。

実践内容…資料:令和5年度理科教科研究会をご参照ください。

第3学年(授業者 神谷昭吾) 生物の種類の多様性と進化 ※指導案リンク

「なぜ現在はホモ・サピエンスだけが生き残っているのだろうか」  ※本実践をまとめたセンター紀要へリンク

 

 

 

 

 

 

 

 

第2学年(授業者 大久保正樹) 生物の体のつくりとはたらき ※指導案リンク

「樹液には含まれている糖には、どのようなはたらきがあるのだろうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

実践を通して、学習者が問いを見出すために下記の4つの手立てが有効であるのではないかと、本年度は結論付けました。

①独立変数と従属変数を見つけるための事前指導⇒事象の比較→独立変数の見出し、条件を制御する

②仮説を考えるための知識の提供⇒事物・現象・理論に関する資料の提示(思考補助)

③素朴概念と矛盾した事象や視点の提示⇒扱う教材の検討、観察・実験の視点の提示

④仮説が検証可能かどうかを吟味する時間の設定⇒5W1Hで事象を捉える、事象の説明

本年度は生物領域での問いの見出しに関する知見を得ることができました。他分野における問いの見出しに関する実践を積み重ねる必要があると考えています。

昨年度より共同研究させていただいている岩手大学附属中学校の平澤先生と本年度も共通のテーマで実践を行いました。3月には本校と岩手大附属中と合同授業も行いました。授業は1年生の地学分野です。本校の生徒は岩手県の地形を、岩手大附属中の生徒は静岡県の地形を調べ、学んだことを互いに教え合う活動をzoomで行い、相互に大変有意義な授業となりました。

次年度も「問いの見出し」を研究テーマとして定め取り組んでいきます。また、本年度の成果を基にした授業実践を地域の先生方に取り組んでいただく予定です。

【その他の実践】

静岡大学の延原先生を初め、多くの有識者の方々にご指導いただきながら、掛川市小笠山周辺をめぐるフィールドワークを行いました。このフィールドワークでは露頭した高天神礫層の観察や、固結した礫岩の極めて狭隘な侵食谷である六枚屏風を散策し、歴史的な視点や地形的な特徴について講師の方々からお話しいただいたり観察したりすることができました。ご参加いただいた地域の先生方からも大変好評でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

次年度も「問いを見出し」を主軸に、授業づくりセミナー・フィールドワーク・理科の授業を語る会等を行っていきますので、是非ご参加ください。