本日は、地元浜松市の(有)ぬくもり工房代表取締役・大高旭様に来校いただき、講話をしていただきました。
ほっくりとして、使えばつかうほど生地が空気を含み、肌当たりがよくなる風合いの増す布~遠州綿紬~。
遠州綿紬には、昔ながらのシャトル織機で、ゆっくりと、丁寧に織り上げられたからこそできる表情があります。大量生産の最新自動織機で織り上げられた高密度な布とは違う、包み込む優しさがある布です、
静岡県浜松市がある遠州地方は、温暖な気候と豊かな自然に恵まれ棉づくりに適し、江戸時代より三河、泉州とならび、綿の三大産地として栄えました。そして明治以降、動力で織機を動かす力織機(りきしょっき)が登場し、織機メーカーとして創業した現トヨタ自動車や浜松に本社を構えるスズキ株式会社が誕生しました。まさに遠州綿紬は、浜松の、そして日本の産業の礎になったといえます。
布の反物や織機に関する機材などを実際に見ながら触りながらお話を聴きました。耐久性に優れ、丁寧に織り上げられた遠州綿紬。私たちが住む地域の大切な伝統工芸です。そして、今回はそれを支える産業に携わっている講師の方のお話を聴き、仕事にかける情熱までお話しくださいました。
大切なことを学ぶことができた機会になりました。ありがとうございました。