メッセージ ~夏の思い出~

夏休み期間中,不定期で先生からのメッセージを掲載します。
誰からのメッセージか想像してみてください!
今回のメッセージはこちら。


母方の祖母の家は兵庫県にあった。
毎年8月は,新幹線と電車を使って,母の里帰りについて行く。
一人っ子の私は,そこに大阪から来るいとこの姉たちに会えるのが楽しみだった。
遅めに起き昼兼用の朝ごはんは,目の前のパン屋で焼きたてを買いに行く。
夜は商店街のお好み焼き屋。お魚屋で買う鱧もとても美味しかった。

1週間ほどのお泊まりは,毎日が楽しかった。絵が上手な姉たちとのお絵描き。
夕飯後に大人も交えて真剣勝負になるドンジャラ。
寝袋に入って眠るまで続く創作話のしりとり。
小さな街の駄菓子屋をしていた祖母の家は市の区画整理で道に引っ掛かり,駅前のマンションに引っ越し,お店も閉めてしまったが,田舎育ちの私には刺激的な場所には違いなかった。
姉たちから得た刺激や,あの頃の夏の思い出は今の自分にも多大に影響している。

祖母が亡くなり,もうあの家には入れないし,マンションの下に来る夜のチャルメラの音や,車販売の音楽はもう聞こえない。
変化してく街並みと,大人になった自分はあの街で過ごすことができないことに寂しさを感じるけど,時間ある時には,また訪れようと思う。

そんな場所がみなさんにもありますか?
この先これから先,みなさんも素敵な思い出の場所作って下さい。