国語科教科テーマ「習得・活用の学びを通して個の『思考し、表現する力』を育てる授業づくり」
公開授業Ⅰ 「A」と「B」はどう違う?~似た言葉について考えよう~
「身近な言葉を分析しよう~3A冊子『言葉について考える』~」
「つらい」と「悲しい」、「あやふや」と「うやむや」、「つかむ」と「にぎる」について
どんなときに使うのか、どのような共通点や相違点があるのかを考えました。
公開授業Ⅱ 「『ぼく』と良平を比べて、深層心理に迫ろう」
「少年の日の思い出」の「ぼく」と、「トロッコ」の良平にとって
少年時代の出来事はどのようなもので、
大人になった「ぼく」と良平にとってどのような意味をもつのかを考えました。
参観者の皆様からは
・3年生については「言語感覚を磨く」点で参考になった。作文を書く際、言葉(語彙)の少なさが目立つので「つらい」「悲しい」など似ている言葉を取り上げ、その微妙な違いを「説明できる」ということは、実生活の中でも、使い分け、正しく活用することができると思った。1年生については、初めのコミュニケーション活動に大きな魅力を感じた。話すこと・聞くことは評価として少なくなってしまいがちだが、あの形で取り組むことで、自然と話す力も聞く力もバランスよくついていくのではないかと感じた。
・生徒たちの言語環境が素晴らしいと感じました。小集団での言葉遣い、発表のつけたしや反対意見での言葉に、互いを大切にする思いを感じました。だから多くの子が活発に臨んでいたと思います。2つの授業ともダイナミックなものでした。特に「少年の日の思い出」の授業では、大きな課題から言葉一つにこだわった考えが生まれていました。「言葉について考える」の授業では、生徒から出る言葉の豊富さに驚きました。また生活体験から自分の考えをわかりやすく伝える姿が見られました。国語の授業の枠を乗り越えて、実生活で生きてくる授業だと思いました。
といったご感想をいただきました。
午後の講演会では千葉大学文学部岡部嘉幸教授より
「身近な事例から考える『ことば』のしくみ」というテーマで
お話をいただきました。
・文法は「なぜ」を考えるもの。日本語が「話せる」ことと、日本語を理解していることは別問題だという言葉になるほどと思いました。単なる「若者ことば」として処理するのではなく、それをつかって生活している自分たちの言葉を見返すことに「伝統的な言語文化と国語に関する特質」として国語を学んでいく価値・意義があると思います。
・若者言葉に焦点をあてた文法の講演、とても興味深かったです。よくよく考えてみると、不自然ではありますが、実際に自分自身も使うことがあるなと考えさせられます。私自身、文法を教えるのは苦手で、わからないこと、あいまいなことも多いです。もっと自信が文法を知らなければいけないということと、生徒たちにとって魅力的な提案方法を考えなければいけないと感じました。
・テーマも内容もとても面白かったです。私たちも今使われている「ことば」の変化について多面的・多角的に考え理解することは大切だと思いました。実践につながるお話でとてもためになりました。
参会者の皆様からは上記のような感想が寄せられました。
他教科の様子も順次アップしていきます。